今はなき玩具メーカーブルマァク。その中でも100万円以上の値段がつくものは?

2019.07.06

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今はなき玩具メーカーブルマァク。その中でも100万円以上の値段がつくものは?
引用:ブルマァクショップ

現在積極的に男児向け玩具を発売している玩具メーカーといえば、バンダイそしてタカラトミーです。
しかしこれらのメーカーが人気となる以前、昭和40年代~50年代には男児向けキャラクター玩具を発売しているメーカーが数多くありました。
その中の一つがブルマァクです。そこでブルマァクが発売していた商品から、特に高値がつくものを紹介します。

ブルマァクとはどのようなメーカーなのか

ガラモン〈セミ人間付〉
ガラモン〈セミ人間付〉
引用:ブルマァクショップ

ブルマァクというメーカーに、あまり聞きなれない人も多いでしょう。
ブルマァクは昭和40年代から昭和50年代前半にかけて活動していた玩具メーカーです。
昭和52年に倒産しています。
その前身の会社はマルサンという、日本の玩具メーカーの中でも初期に特に人気を博したメーカーでした。
マルサンはウルトラマンの怪獣ソフビ人形や、プラモデルを発売しウルトラマンブームもあいまって、莫大な売り上げを記録しました。
しかしその後怪獣ブームが沈下するとともにマルサンの売上も一気に低下。設備投資を過大に行ったり、海賊版が氾濫した影響などもあり、昭和43年にマルサンは倒産してしまったのです。
マルサンの社員達は、ウルトラシリーズの新作、帰ってきたウルトラマンが放送された1971年に、心機一転ブルマァクというメーカーを立ち上げました。
マルサンの発売していたウルトラマン関係の商品などの金型をリサイクル。
また新作ウルトラマンである帰ってきたウルトラマンの人形を中心に発売。
これもまた一気に人気を博したのですが、ウルトラマンエースとウルトラマンタロウの時期にはまた人気が沈下してしまったのです。
それでもガッチャマン、ゴジラなど多数のキャラクター商品を発売し、一部は成功しました。
それでもキャラクター商品の常で、キャラクター人気が低迷すると一気に売り上げも低下。合身戦隊メカンダーロボや小さな巨人ガンバロン放送中の昭和52年もスポンサーとして商品を発売していたのですが、これらの番組の人気が低迷。
そしてついに放送中にブルマァクも倒産してしまったのです。

ブルマァクの商品で特に高値がつくものは

リトルゴモラ〈青〉
リトルゴモラ〈青〉
引用:ブルマァクショップ

ブルマァクが営業していた期間は、昭和45年頃から、昭和52年頃と決して長く期間ではありません。
10年間にも満たない期間ですが、その間に数々のキャラクター商品を発表していました。
こういった商品の中で高値がつくものは、実際によく売れた商品だけではなく当時はあまり売れなかったために、商品の製造数が少なかったものこそ、高値がつく傾向があるのです。

合身戦隊メカンダーロボのテクニカル合身セット

ブルマァクが発売していた合体ロボットのおもちゃの中でも、最も高値が付くのがメカンダーロボのテクニカル合身セットだと言われています。
なんといっても合身戦隊メカンダーロボの放送中にブルマァクが倒産しているので、この商品が売れなかったことこそ、ブルマァク倒産の理由にもなっています。
この合身セットも番組内では、メカンダーロボが合体する描写ではなかったものを、無理やり作中で仕様変更して合体するように変えたため、発売されたのは番組放送の後半でした。

番組放送の後半でしかも人気が低迷していた時期の商品だけに、このテクニカル合身セットの出荷数は非常に少なかったのです。
またメカンダーロボ自体は、ガンダムで有名な富野由悠季監督が演出で関わるなど、意外なほどコアな人気を獲得している作品です。放送後には海外にも輸出されました。
海外でも放送されたことにより、外国でもこのメカンダーロボの商品を集めているコレクターが現れているのです。
そのためこのメカンダーロボのテクニカル合身セットが一度マニア向けの店や、ネットオークションに出ると、100万円以上の値段になることは確実だと言われています。
欠品がなく箱も綺麗など状態が良ければ、300万円以上の値段がついてもおかしくないほどの人気になっています。

キャプテンウルトラや帰ってきたウルトラマンの怪獣ソフビ人形

キャプテンウルトラという番組をご存知でしょうか。
ウルトラマン、ウルトラセブンというウルトラシリーズと言うと、今では円谷プロの帰ってきたウルトラマンウルトラマンエースが後継番組として扱われていますが、昭和40年代当時は、ウルトラマンの後に東映が制作したこのキャプテンウルトラが、 ウルトラシリーズという扱いを受けていた時期もあったのです。
ブルマァクではすでに放送が終了していたキャプテンウルトラのソフビ怪獣人形を、マルサンから金型を引き取り、発売していました。
それでも番組人気はウルトラマンシリーズよりも劣るため、出荷数は少なく、それだけに今は高い値段になっています。
またブルマァクとして初めて発売した商品である、帰ってきたウルトラマンに登場するウルトラマンのソフビ人形や怪獣のソフビ人形もあります。こちらは純粋に作品人気が高いことで欲しがる人が多いため、高い値段がつく傾向にあります。
パッケージが開封されていないソフビ人形は非常に少ないのですが、そういったいわゆるミント状態と言われる商品が残っていれば、当時数百円の商品に50万円以上の値段がつくことも珍しくはありません。

ブルマァクは今も健在ブランドは生きている

ラーメンブースカ
ラーメンブースカ
引用:ブルマァクショップ

昭和52年に倒産してしまったブルマァクですが、実は今でもこのブルマァクというブランドは生きています。
マルサン、そしてブルマァクの社員として玩具業界で生き抜いてきた鐓三郎氏が、このブルマァクというブランドを2008年に復活させ、当時の怪獣ソフビ人形などの復刻版を、現在も販売しています。
http://www.bullmark.co.jp/
あくまでマニア向けの商品であり、当時のソフビ人形を今の技術でリメイクさせた商品ですから、値段自体は普通のソフビ人形よりもかなり割高になっています。
しかし、そのレトロな造形やサイケデリックな色彩は当時の子どもたちだけではなく、今の怪獣マニアの若者たちも取り込むような魅力を持っています。
またこの鐓三郎氏は、まさにキャラクター玩具業界の生き字引として数々の著作を 徴しており、昭和30年代から40年代の玩具業界という、玩具の勃興期、大変に熱のあった時期を知っている、また語ることができる貴重な人です。
通信販売やマニア向け玩具のイベントなどでこのブルマァクのソフビ怪獣は売られていますが、生産数はそれほど多くないため、売り切れになってしまうと定価の2倍3倍と言った高値になることもあるのです。

【まとめ】ブルマァクの商品は今でも押入れに眠っているかも?

ブルマァクは昭和30年代から昭和40年代にかけて人気を博した、ウルトラマンのソフビ人形を発売していたマルサンの後継者であり、今なおその遺伝子は当時の社員によって受け継がれています。
今の精密でプロポーションの整った怪獣人形とはまた違った魅力を持つ、これらのレトロなソフビ人形。そして非常に出荷数の少ない合体ロボット商品など、個性豊かな商品をブルマァクは発売していました。
昭和40年代はメジャーな玩具メーカーの一つであったため、怪獣のソフビ人形などが実家の奥に眠っている可能性などもあるかもしれません。
是非一度家の押入れや倉庫などを探って、当時のソフビ人形がないか、また合体ロボットがないかと探してみてはいかがでしょうか。

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