エアガンの基礎知識1 電動ガン、ガスガン、エアコッキングガン――エアガンにも様々な種類があります

2019.07.06

ミリタリー

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エアガンの基礎知識1 エアガンの種類を解説
エアガンは、サバイバルゲームはもちろん、コレクションしたり、自分好みにカスタムしたりといろいろな楽しみ方があります。
一口にエアガンといってもその構造や発射方式にはいくつか種類があります。
ここでは、それぞれのメリット、デメリットや買うときに考えるポイントをみていきましょう。

そもそもエアガンとは?

エアガンとは、空気やガスの力によってBB弾といわれるプラスチック製の弾丸を発射することができるトイガン(遊戯銃)の1種です。
エアガンは日本生まれで、現在では同じく日本発祥のサバイバルゲームとともに、世界中で広く親しまれています。
トイガンには他にモデルガンといわれるものもがありますが、こちらは外見や構造のリアリティを重視したもので、主に観賞用に使われます。
火薬を使って発砲したようなアクションをさせることのできるモデルもありますが、エアガンと違い、実際に弾を撃つことはできません。
エアガンは正式名称をエアソフトガンといい、6㎜のBB弾を撃ったときのパワーが0.989J以下になるものと法律で定められています。
これを越えるものは「ソフト」ではなくなり、法律上は本物の銃として扱われ、所持していれば当然違法になってしまいます。
せっかくエアガンをもつのなら、できるだけ威力の強いものが欲しいと思われるかもしれませんが、この規制があるため、日本で売られているエアガンはどれも威力に大きな差はありません。
威力を規制値ギリギリにしておくと、なにかの弾みに上限を超えてしまうおそれがあるため、どのメーカーも0.989Jより余裕をもたせた値になるよう設計しています。
これから紹介する電動ガン、ガスガン、エアコッキングガンは、発射の原理や内部の機構、撃った時の感触といった点が異なりますが、威力についていうなら、電動ガンだから特別に強いといったことはありません。

電動ガンの特徴と長所・欠点

89式5.56mm小銃
89式5.56mm小銃
引用:東京マルイ

現在、エアガンの主流になっているのが電動ガンです。
電動ガンは、エアガンがBB弾を発射するためのピストンを電動モーターによって作動させる方式で、トリガーを引くと通電してモーターが動き出し、エアガンの中にあるギアが回り始めます。
すると、ピストンに接するセクターギアがピストンの歯と噛み合ってピストンが後退し、中の空気が圧縮されていきます。
セクターギアには一部歯のない部分あり、空気がいっぱいまで圧縮されたところでギアが外れてピストンが一気に開放され、BB弾が発射されるという仕組みです。

○電動ガンの長所

電動ガンの特徴として、なんといっても射撃性能が安定していることがあげられます。
モーターを使って弾を撃ち出すため、まるで本物のライフルやマシンガンを撃っているような連射も可能です。
バッテリーは充電すれば繰り返し使えるため、ガスガンのようにガスボンベを買う必要もなく経済的なのも嬉しいところです。

×電動ガンの欠点

一方、エアガンに実銃のようなリアルさを求めたいという人には向いていません。
外観は実銃のようなリアリティある商品も発売されていますが、バッテリーやモーターといった本来の銃にはに部品が組み込まれるため、内部構造はやはり実際の銃とは別物になってしまいます。
また、エアガンを撃った際も、ブローバックアクション(発射時のスライドの動作)が再現できない、リコイルショック(撃った時の反動)が味わえないなど、リアリティに欠ける面があります。

ガスガンの特徴と長所・欠点

グロック18C
グロック18C
引用:東京マルイ

ガスガンは、エアガンの中に注入した液体ガスが気化するときのガスの圧力によって弾を発射するという方式です。
ガスガンには、本物のようなブローバックとリコイルショックを味わえるガスブローバックガンと、リコイルショックのないノンブローバックガスガンの2種類があります。
ガスブローバックガンは、弾の発射だけでなく、ガスの一部をブローバック用にも使うため、ガスの消費が多くなりますが、その代わり、エアガンを撃った時に本物のようなリアルなスライドの動きを楽しむことができます。

〇ガスガンの長所

ガスガンの最大の特長は連射が可能なところです。
電動ガンが世に出るまでは、連射可能なエアガンといえばガスガンだけでした。
現在でも、モデルによっては電動ガンを上回る連射速度をもっているものもあります。
ガスブローバックガンは、電動ガンと比較して内部構造が本物に近いので、リアリティを追求したい方にはお勧めです。
また、電動ガンと違い水にも強く、水没させても撃つことができます。

×ガスガンの欠点

ガスガンの1番のデメリットはコストがかかることです。
ガスガンは当然ながらガスを注入しなければ撃つことができないため、使用するにはガスボンベを購入する必要があります。
ほかにも、ガスガンは気温によって性能が低下してしまうことがあります。
連射を続けてガスの温度が下がってしまったときや、特に冬場などは低温によってガスが気化しににくくなってしまいます。
すると、内部のガス圧が下がり、ブローバックの速度が低下を招くだけでなく、最悪の場合は撃つことさえできなくなってしまいます。
季節によって使いづらくなってしまうことはガスガンの代表的な欠点といえます。

エアコッキングガンの特徴と長所・欠点

S&W PC356
S&W PC356
引用:東京マルイ

エアコッキングガンは、略してエアコキとも呼ばれます。
初めてエアガンが発売されたときから存在するタイプで、トリガーを引くと指の力によってピストンがコッキングし、空気が圧縮されてBB弾を撃ち出す方式です。

〇エアコッキングガンの長所

エアコッキングガンは発射機構がシンプルなため、ガスガンのように気温に左右されることもなく、いつでもどこでも安定した性能を発揮してくれます。
ガスボンベを買う必要もなく、電気代さえかかりませんから経済性ではナンバーワンです。

×エアコッキングガンの欠点

エアコッキングガンは1発ずつ指の力でピストンをコッキングしているため、当然ですが連射はできません。
そのコッキングについても、モデルのなかには引き金を引くのに力がいるものやコツを要するもあり、慣れないうちや力に自身のない女性には使いづらいかもしれません。
エアコッキングガンは、アサルトライフルのように連射ができる銃のモデル化にあまり適していません。
そのため、ラインナップはハンドガン、ボルトアクションライフル、ショットガンなどがメインとなり、選べる銃のタイプが限られてしまうというデメリットもあります。

エアガンを選ぶときのポイントは?

エアガンにもいろいろな種類があることがわかりましたが、では、どれを選ぶのがいいのでしょうか。
初めてエアガンを買うのなら、やはり電動ガンを選ぶことをオススメします。
1番ポピュラーなエアガンで、季節に関係なく安定した連射、実射性能を発揮できるので、初心者にも使いやすいでしょう。
価格は少し高めに感じますが、バッテリーは再充電して使うことができるので、ガスガンのようにガスボンベを購入する必要もありません。
単純に金額だけで見るなら、本体と弾さえ買えばすぐに撃てるエアコッキングガンが最強といえます。
ハンドガンタイプのものなら数千円で手に入ります。
エアガンの構造まで本物のようにこだわりたいという方はガスガンがオススメです。
ガスを補充する必要があるので、面倒そうに思われるかもしれませんが、撃った時に本物の銃のような感触を味わえることが人気で、今でも多くのモデルが発売され、愛好者もたくさんいます。
初心者の方の場合は、まずはじめにメインで使うライフルとして電動ガンを購入し、他のタイプにも興味があれば、サブウェポンとしてハンドガンでエアコッキングやガスガンなどを試してみるのがいいのではないでしょうか。

このように、一口にエアガンといってもさまざまな種類があり、どのタイプにも長所と欠点があって、どれが一番優れているということもありません。
この記事を読んで、いろいろなエアガンを試してみたいと思われた方もいるかもしれませんが、1つ1つの製品が高価なのもエアガンの特徴です。
ユーザーにとって、購入資金をどうするかはいつも悩ましいところでしょう。
もし、現在手元にエアガンをお持ちの方は、今あるエアガンを売ってみるというのはどうでしょうか。
実際、欲しい商品や新商品が発売されると今まで使っていたエアガンを売って、購入費用に充てるという方は多くおられます。
人気商品の発売前は、中古品を売る人が多いため、市場に多くの製品が出回って中古価格が低下することもありますので、査定をするなら早めのほうがいいでしょう。
新しいエアガンを買いたいと思ったら、ぜひ一度、買取を考えてみてはいかがでしょうか。

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